蝶は日本にも数多く生息し、綺麗に羽ばたいている姿をよく見かけることができます。
小さいころに蝶を見つけては虫取り網を片手に追い掛け回した方も多いのではないでしょうか?

 

蝶は食物連鎖の中ではあまり強くない存在です。
あらゆる生物に狙われる立場の中で「飛ぶ」という能力を武器にしないと生き残ることは難しくなってしまいます。

 

しかし、不運にも片方の羽が欠けたまま蛹から孵ってしまった蝶が一匹。

このままでは飛ぶことが出来ず、生きていくことが不可能なこの蝶に手を差し伸べた女性が海外で話題になっています。
では、いったいどうやってこの障害を持った蝶を助けたのか見ていきましょう。

 

まず彼女がこの蝶を手術する為に用意したものは、

・タオル
・ワイヤーハンガー
・簡易セメント
・ピンセット
・コットン
・滑石材
・疑似羽

の以上7点です。

 

 

蝶々が傷つかないようにワイヤーハンガーの円形部分を利用して固定します。

これで蝶々が暴れて怪我をする心配や無駄な体力を使って衰弱する恐れが減りますね。

 

次に羽を作成する為に一旦蝶々から傷ついた方の羽をキレイにカッティングします。(道具セットの左下がカットした羽)

「羽をカットするなんて酷い」と思われるかもしれませんが、蝶の羽には神経は通っておらず、人間が髪を切るのと同じような感覚ですので「痛み」という点では問題はありません。むしろ、蝶に負担をかけない為のカットなのです。

 

 

切った羽を主原料として、滑石やコットン、疑似羽を使い、デザインをしながら羽を形成していきます。

そして成型が出来たところで疑似羽を蝶々の片側の羽へ再接着しました。

 

 

再接着した後の画像がコチラ↓

蝶にとっても違和感なく上手く引っ付いたようで、蝶が自力で羽を広げて安定している様が見て取れます。

 

 

よく見ると黒のラインがズレていたりと完ぺきとは言えない部分も見受けられますが、そのあたりはご愛敬ですね。

 

 

そして運が良かったのか、しばらく経つと見事にこの蝶は飛ぶことができ、野生へ戻っていけたそうです。

 

犬や猫を治療する獣医はいますが、虫を治療する人は珍しく、またクオリティも非常に高かったため、大変海外で話題になりました。

手先が器用というのは生活に役立つだけでなく、こういう能力の使い道もあるのかと感動します。

今後も人助けならぬ「虫助け」に挑戦していく彼女を筆者も応援しております。

 

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