導入されていない会社は日本にはないのではないだろうかと思われるほど使われているかのビルゲイツの会社MicroOfficeSoftが開発した「Excel」。足し算や引き算の四則演算はもちろんのこと、グラフの作成から統計まで容易にこなせてしまうことは世界的に有名です。

しかし、容易とはいってもPCをあまり触らない人にとってはそれなりに敷居が高く、またPCが苦手でない人であっても関数やプログラムなど苦戦してしまうことが多々発生してしまうこともあります。

 

では、何故社会人がこれほどにExcelを覚えないといけないのだろうか。社会の実態を元に考察していく。

 

 

 

■会社でどのようにExcelが使われているか

会社でパソコンと睨めっこしている「あの人」の見ている画面の5割はExcelかもしれません。それほどに会社でExcelは多く使われている実態がありますが、では、いったいどのように使われているのでしょうか。

そこで、Excelの使わて方として80%を占めるであろうメジャーに使わている方法を2つご紹介致します。

 

 

① 四則演算
一番使われる用途が四則演算です。「+-×÷」と電卓を叩けばすぐに答えは出るのですが、何故わざわざExcelを用いるのでしょうか。

その理由は、早いからです。
何百もの同じ計算をする場合、例えば100項目の書品全てに消費税を積算したい場合、電卓であれば

100×0.8=108
500×0.8=540


などと
一つ一つ計算しなければなりません。これには意外に労働力がかかります。一問5秒としても500秒。約8分ちょっと+α精神的疲労というところでしょうか。

 

一方でエクセルであれば、2分で可能でしょう。
商品100個の値段は電卓と同じく手入力しなければなりません。表を見ながら左手で入力していけば2分もあれば十分に入力可能かと思います。

ここからがExcelの本領なのですが、「オートフィル機能」というものがあります。

一つ入力しておけば、数式であろうと数字であろうと自動で入力範囲まで入力してくれる機能が「オートフィル機能」です。なんと操作はオートフィルしたいセルの右下を押すだけという手軽さ。

「オートフィル」を活用すれば消費税の計算は30秒もかからず終わってしまうので、実質3分もあれば電卓で8分かかることを終わらせてしまうことができるのです。

「オートフィル」ってこんな感じ↓

 

「四則演算なんて暗算で余裕」なんていう天才肌の人もいるでしょうが、やはり人間の力ではITに計算速度や計算量では到底叶わない現実があるのではないでしょうか。

 

 

② グラフの作成
次によく使われるのがグラフの作成です。

 

「数字を見て、鉛筆を持って、画用紙にグラフを作成。定規、コンパスは必需品。」
なんて時代は当の昔に通り過ぎているので石器時代に生きているサラリーマンは要注意です。

 

では、何故Excelでグラフを作ることが便利かと申しますと、「自動でグラフになるから」です。

例えばですが、先ほどの例を借りまして各商品ごとの税込み価格単価を棒グラフで表示したい場合、その範囲を選択してオススメグラフを選択すればなんと、グラフが出来てしまいます。しかも一瞬で。

グラフ例1↓

グラフ例2↓

 

画用紙グラフは正直言って情緒あふれる感じがとても好きですが、時代はIT化。グラフの作成はもうExcelにとって代わるものはないといっても過言でないくらいに会社でメジャーに使われているExcelの機能です。

 

 

 

■Excelが無くなった場合会社はどうなるか

では、Excelがなくなった場合会社はどうなってしまうのでしょうか。

まず、無くなった場合というよりも、実際に昔はなかったのです。
筆者が生まれたのが平成元年なのですが、その当時の会社にExcelは浸透していなかったかと思います。むしろパソコンが出回っていなかったので、Excelなど手の届くものではなかったのです。その時代を回顧して考察してみましょう。

 

経理は現在のようにPCに向かって黙々と仕訳をするのではなく、電卓を叩き、人によってはそろばんを使いこなす強者が出現し、元帳(紙ベース)が散乱し国税庁は決算時期に現実逃避をはじめるでしょう。

その他の部署、特に事務方ではExcelでデータとして保存していたデータが使えないとなるなると紙ベースの資料に回帰し、書庫は散乱、デスク内も散乱。

若者はは紙の保管に慣れていないので無暗やたらとシュレッダーをして重要書類はいずこへ消え去ることでしょう。

 

このようにExcelのない生活は「会社」の運営そのものを揺るがすことになりかねない程に重要なのです。

 

 

 

■終わりに

Excelの重要性はお分かりいただけたでしょうか?

もしExcelができなければ、上司から渡されたデータをグラフなどに加工して資料とし、プレゼンをすることができません。これは最低限のExcelが出来て当然の若手世代にとっては同僚に遅れを取る原因になりかねません。

また、データとして保管すること自体にも意義があります。キレイに保管することで統計データとして用いることも可能なのです。
中小企業ではデータがそろっておらず、経営分析ができないことが多々あります。データだけあっても使える形式で保存されていないような事態です。このような事態を避けるためにもExcelを覚えることに価値はありそうです。

更に、Excelを使いこなすとVBAというプログラムでシステム会社顔負けのシステムを構築することも可能となり、Excelだけで社内のヒーローになり果てた人を何人か見たことがあります。

 

 

Excelは四則演算やグラフなど別の方法でもなんとかなりそうなことを便利にしたソフトウェアです。更にシステム構築という可能性も大いに秘めています。

「覚えたくないな」と思わず、意外に簡単ですので挑戦してみてはいかがでしょうか?
もし覚えることができたならば、仕事振りが変わってしまうかもしれませんよ。